パワハラ予防コラム vol.3-承認下手は罪

元号が平成から令和に変わり、来年は待ちに待った東京オリンピックが開催されます。誰もが新しい時代の幕開けに期待をしているようですね。
4月に入社した新入社員達も、これから始まる社会人生活に不安と期待を抱いてきたと思います。受け入れる側も、新入社員がこれから困難な状況に陥っても強く乗り越え、将来会社を担う人材へと成長していって欲しいと願っています。
ゆとり世代やさとり世代と呼ばれる新人たちを、自分が教育しなおしてやろうといういわば親心で、それが上司としての役割でもある。ライオンが我が子を崖から突き落とすように、敢えて嫌われ役を買って出る等、成長の機会を与えるため時には部下を厳しく指導することもあると思います。
 
ですが、その「若いやつは甘えている=(だから)厳しく指導する」という事だけが独り歩きしてしまうと、行き過ぎた指導を正当化してしまい、パワーハラスメントとなってしまうことがあるのです。
 例えば、新人で仕事のやり方もわからないのに、いきなりクレーム対応を任せたり、早々に仕事を終えると次々に他の人の仕事をまわし、他の社員より高いレベルを求め、何度もやり直しをさせたり・・・。
この様に行き過ぎとなる一つの要因として、上司の承認力の弱さが挙げられます。人は生まれながらに「認められたい」という承認欲求を持っていて、承認には大きく分けると4段階あります。
仕事では結果承認をすることが多いと思います。
 
結果承認 結果・成果について承認する
行動承認 結果は出せなくとも、行動したことを承認する
意識承認 行動できなかったとしても、やろうと思ったことを承認する
存在承認 ありのまま、存在そのものを承認する
 
存在承認は赤ちゃんをイメージすると分かり易いかもしれませんね。年々歳を重ねるごとにこれらが「できて当たり前」になってしまい、結果しか見ない。
更に、結果を出していても承認下手な上司の場合、結果すら褒めることもせず、ただひたすら指示を出し続ける存在となってしまい、仕事が単なる労働になってしまうかもしれません。
そこに上司の役目として、厳しめのダメ出しを次々繰り出してしまうと「自分は何の役にも立たないお荷物だ」「この会社には自分の居場所はない」と感じさせてしまうのです。
歯の浮くようなお世辞を言う必要はありませんが、「最近よくやっているな(行動承認)」「色々考えてくれているようだね(意識承認)」という一言があるのとないのとでは、働く側の意欲はどう変わるでしょうか。
弊社は、パワーハラスメントするリスクをあぶり出す適性検査を導入した研修で北陸(石川・富山・福井・新潟)を中心に働きやすい組織づくりを支援しています。 
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株式会社シェヘラザード 邑本なおみ